レコードの新譜&再発盤を毎月ピックアップ Vinyl Dictionary Vol.14

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小川充

注目の新譜&再発盤を毎月ピックアップしてお届けするコーナー。
珠玉のレビューVinyl Dictionary(ヴァイナル辞典)は、音楽好き、ヴァイナル好きの皆さんにとって必見の内容となっています。
こちらで紹介する盤は是非一度お聴きしてクレイツに追加するかご検討下さい。


Abstract Orchestra / Madvillain Vol. 1 (ATA)

UKリーズのアブストラクト・オーケストラは、ジャズ・ファンク~ディープ・ファンク・バンドのハギス・ホーンズが母体のビッグ・バンド。2017年の第1作『Dilla』はその名のとおりJディラの作品をビッグ・バンド・ジャズでカヴァーして話題となった。それに続く第2弾は、MFドゥームとマッドリブによるマッドヴィレインのカヴァー集。「Accordion」「Curls」「All Caps」など『Madvillainy』(2004年)収録曲がジャズ・ファンクとなって甦り、マルコス・ヴァーリが元ネタの「Raid」などは二重の意味のリメイクが楽しめる。

Sarathy Korwar And Upaj Collective / My East Is Your West (Gearbox)

東洋やアフリカの音楽を学び、タブラもマスターしたドラマー/打楽器奏者のサラシー・コルワル。シャバカ・ハッチングスらUK新世代ジャズ・ミュージシャンとも共演し、2016年のデビュー作『Day To Day』以来の新作は、ロンドンでのライヴ録音となる3枚組LP。インド人演奏家が多く参加するウパジ・コレクティヴとの共演で、ファラオ・サンダース、アリス・コルトレーン、ドン・チェリー、アマンシオ・デシルヴァなどのスピリチュアル・ジャズをカヴァー。ライヴならではの臨場感や白熱した即興パフォーマンスが楽しめる。

Makaya McCraven / Universal Beings (International Anthem)

2015年の『In The Moment』で新世代ジャズ・ドラマーとして注目を集めたマカヤ・マクレイヴン。ヒップホップ畑出身のビートメイカー的視点はクリス・デイヴと共通し、ミックステープ的作品もリリースする。近年は拠点のシカゴから全米やロンドンへ進出し、地元の音楽家と交流する。その集大成が本作で、NY、シカゴ、ロンドン、LAでのセッションを収録。スピリチュアル・ジャズ、アフリカン、フリー・インプロヴィゼイション、ポスト・ロック、ヒップホップが入り混じり、四つの都市をジャズで繋ぐアルバムとなった。

小川充

小川充
ジャズとクラブ・ミュージック系のライター/DJとして、雑誌のコラムやCDのライナーノート執筆、USENの『I-35 CLUB JAZZ』の選曲、コンピレーションの監修を手掛ける。主著『JAZZ NEXT STANDARD』シリーズ(リットー・ミュージック)のほか、近著に『Club Jazz Definitive 1984-2015』『Jazz Meets Europe』(以上、Pヴァイン)がある。

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