レコードの新譜&再発盤を毎月ピックアップ Vinyl Dictionary Vol.11

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小川充

注目の新譜&再発盤を毎月ピックアップしてお届けするコーナー。
珠玉のレビューVinyl Dictionary(ヴァイナル辞典)は、音楽好き、ヴァイナル好きの皆さんにとって必見の内容となっています。
こちらで紹介する盤は是非一度お聴きしてクレイツに追加するかご検討下さい。


Tony Allen & Jeff Mills / Tomorrow Comes The Harvest (Blue Note France)

故フェラ・クティのアフリカ70でアフロ・ビートを生み出した伝説的ドラマーのトニー・アレンは、2010年代以降もモーリッツ・フォン・オズワルド・トリオでの活動、セオ・パリッシュとの共演、デーモン・アルバーンやレッチリのフリーとロケット・ジュース&ザ・ムーンの結成など、ジャンルを超越した新しい試みで進化を続けている。2016年末にパリのジャズ・クラブでデトロイト・テクノの巨星のジェフ・ミルズと共演したが、それを発展させたコラボが本作。アフロ・ミーツ・ジャズ・ミーツ・テクノというべき圧巻の世界。

Grupo Magnetico / Positivo (Athens Of The North)

スコットランドを拠点とする異色のラテン・バンドのグルッポ・マグネティコ。ただしメンバーにはキューバ、ベネズエラ、コロンビアなどのラテン系移民が集るので、本場に匹敵するサウンドを奏でている。全盛期のファニア・オールスターズを彷彿させるNYサルサ・スタイルの「Vulcano V El Gato」や「Bailao Y Maevelo」、レア・グルーヴ的なラテン・ファンクの「Enciendelo」やテンプテーションズのヴァージョン知られる「Papa Was A Rolling Stone」のカヴァーなど、ラテン・ミュージックのダイナミックな魅力を凝縮。

Colored Music / Colored Music (We Release Whatever The Fuck We Want)

和モノ・ブームが世界へ波及することにより、現在はヨーロッパのレーベルからも和モノがリイシューされ、本作はスイスのレーベルから。このレーベルは高田みどりのようなニュー・エイジ系もリリースし、ちょっと異色でマニアックなところがポイント。本作は藤本敦夫と橋本一子夫妻による1981年の実験的ニュー・ウェイヴ・ユニットによるもので、橋本一子にとってYMOのツアー参加直後の録音にあたる。後に「Heartbeat」はバレアリック~テクノ~クラブ・ジャズの文脈で再評価されるなど、まさに早過ぎたサウンド。

小川充

小川充
ジャズとクラブ・ミュージック系のライター/DJとして、雑誌のコラムやCDのライナーノート執筆、USENの『I-35 CLUB JAZZ』の選曲、コンピレーションの監修を手掛ける。主著『JAZZ NEXT STANDARD』シリーズ(リットー・ミュージック)のほか、近著に『Club Jazz Definitive 1984-2015』『Jazz Meets Europe』(以上、Pヴァイン)がある。

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