タワーレコードがとうとうアナログ専門店をオープンさせた! 場所はなんと新宿店の最上階10階

WRITER
小川充

タワーレコードの旗艦店の一つ、タワーレコード新宿店の10階に、アナログ盤レコード専門店「TOWER VINYL SHINJUKU / タワーヴァイナルシンジュク」が3月21日にオープンした。アメリカで創業したタワーレコードは、1980年に輸入レコード店として日本にも上陸したが、その後アナログからCDに移行して以来、アナログ専門店を出店するのは初めてとなる。今回、タワーレコード新宿店内にショップ・イン・ショップの形態で出店する「TOWER VINYL SHINJUKU」は、売り場面積約170坪、クラシックを除く(クラシックのアナログ盤についてはこれまでと同様にクラシック売り場にて取り扱い)オールジャンルで在庫数約7万枚(うち中古レコード約4万枚)を誇るアナログ盤専門のショップとなる。ガラス張りの解放感溢れる店内では、大型のヴィンテージ・スピーカーによるアナログ・サウンドを聴きながら買い物を楽しめる。また、ポップ・アップ・ショップ・スペース、インストア・イベント・スペースもあり、今後、限定レコードの販売から様々なイベント・催事企画なども実施していく予定だ。タワーレコード新宿店は、渋谷店に次ぐタワーレコードの旗艦店として、“敷居は低く奥が深い”をコンセプトにCDからアナログ盤まで、音楽・映像パッケージを総合的にお買い求めでき、CD、アナログ盤を合わせ、邦楽、洋楽ともに在庫量を増やすことで、レコード・マニアはもちろん、レコードに興味を持ち始めた人、さらにはすべての音楽ファンの方に、音楽を探す、音楽と出会う、音楽を体験することをお楽しみいただける、新しい音楽空間を提案していくことを目標に掲げている。今回はそうしたことなどを含めて「TOWER VINYL SHINJUKU」について、リテール事業本部 旗艦店舗統括部 統括部長の花野顕氏(写真上)、広報室 室長の谷河立朗氏に話を伺った。

――321日にオープンしてから1週間ほど経ちましたが(取材日は327日)、お客さんの来店状況や反響などいかがですか?
花野:この1週間は順調に営業ができていると同時に、いろいろ今後に向けての課題も見つかってきているのかなと思います。来店状況についてはこちらの思っていた以上にお客様に来ていただけています。その思っていたというのは人数という量的なこともさることながら、こんな方々も来られるのかという思いもよらなかった客層の発見や気づきもありといった具合です。当初のイメージとして入りやすいレコード・ショップというのを目指していて、初めてレコードを聴く、これからレコードを買い始めたいという方たちに向けて優しいお店という部分を意識していました。もちろん従来のレコード・ファンやヘビー・ユーザーにも満足していただけるようにという部分もありますが、お店の重点ポイントとしてはこれからアナログ・ファンになる人たちにいかに来店してもらうか、レコード・ユーザーをどう広げていくか、潜在的な購買層の開拓といった点があります。そうした今後に向けてのお客様の実態が、この1週間の間でもいろいろと見えてきた気がします。

――思いもよらなかった客層とは、具体的にはどんな方たちですか?
花野:たとえば女性のお客様でふたり組だったり、週末にベビーカーを押して買い物に来られる若いご夫婦やファミリー層だとか、これまでレコード・ショップではあまり見かけなかったような客層です。それら新しいタイプの客層が見られたことは嬉しかった点ですね。そうした客層が来店する要因のひとつとして、店のロケーションもあるかなと思います。ガラス張りで開放感のある店内となっていますが、SNSなどを通じてそうしたロケーションも話題として取り上げられて、集客力のある空間づくりができています。それはある程度考えてはいたことですが、予想以上にうまくいっている手ごたえがあります。

――このレコード専門店をオープンする計画はいつ頃始まったのですか?
花野:具体的な立案は1年ほど前です。もともと既存のCD売り場の中でアナログ・レコードの新譜を部分的に扱っていたのですが、その売上が伸びてきているということで、レコード専門の売り場を立ち上げようということになりました。一方でCDはというと、売り上げもなかなか伸びなくなってきている。そうした中で音楽の楽しみ方や価値をお客様にどう伝えていくかを考えたとき、アナログ盤はまだまだ我々がやれる中で伸びしろを見つけていけるのではと思い、そうした中でオープンする計画がまとまっていきました。

――タワーレコードはそもそも日本でアメリカから直輸入したアナログ盤を大きく扱ったお店の先駆的存在です。レコード文化の歴史を担い、そうしたレコード・ビジネスのノウハウもお持ちかと思います。しかし、時代の流れでレコードからCDへとメディアの主流が変わっていったとき、いったんレコードから離れてCDへと切り替わっていった時期もありました。そうした時期を経て近年、また徐々にブームとなってレコードが復活してきていて、そうした時流に合わせてオープンしたという流れでしょうか?
谷河:ええ、そうした時流に沿ってというところはあります。ある程度アナログ盤の売り上げも見込める状況になってきましたし、この新宿の店舗の状況次第で、ほかの店舗でもレコード・ショップを立ち上げるということが視野に入るのではと思います。

――そうするとこの新宿店はアンテナ・ショップというか、フラッグ・ショップというか、タワーレコード全体における実験店舗的な役割も担っているわけですか?
谷河:実験というわけではありませんが、レコード・ショップの第一号店という位置づけです。かつてアナログ専門店をやっていたのは随分昔のことなので、そうした古い時代のノウハウに頼るというより、今の時代の新たなレコード・ショップをオペレーションしていくという意識が強いです。それと今までは新譜の扱いしかなく、中古盤を取り扱うのは我々にとっても初めてのことになるので、そうした新しいノウハウはこれから積み上げていかなくてはならないところです。

次ページ : 新宿にアナログ専門店を開いた理由、お薦めの商品紹介

TOWER VINYL SHINJUKU

TOWER VINYL SHINJUKU
〒160-0022
東京都都新宿区新宿3-37-1 フラッグス10F
03-5360-7811
OPEN 11:00 CLOSE 23:00
定休日なし

By 小川充
Photos by Daisuke Urano

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