next records / 渋谷にある100%オリジナル原盤の12インチ・シングル専門へ潜入

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REVINYL編集部

――そうした時代を経て、2000年代後半からレコード・ビジネスは下降線に入り、閉店する店も出てきます。そうした中でネクストレコードはいかがでしたか?
うちの場合は2000年代の早い段階でインターネットの通販ビジネスをやっていて、店と通販を並行して動かしていたんです。当時、地方のお客さんはパソコンや携帯電話でレコードを買う人が増えてきていて、そうした中でうちは店にあるレコードを通販サイトに全部載せて、しかも全曲試聴できるようにしていました。そうしたやり方が時代にもマッチして、店舗よりも通販の方が伸びていきました。その後店舗の売り上げは激減しましたが、その中で何とかやってこれたのは通販があったからです。

――そんな経過があって今の時代となりますが、現在の商品構成はどうなっていますか?
100%アナログ盤で、そのうち99%が12インチ・シングルと、品揃え自体は昔から変わっていません。ただオープン当初はハウスの中古盤とかはほとんど値段がつかなかったのですが、2000年代の終わりぐらいからいわゆるハウス・クラシックという形で価値が出てきて、うちもそうしたものの扱いが増えてきました。セオ・パリッシュやムーディーマンの12インチのオリジナル盤とか、結構値段がつくものも多いです。ジャンル的な商品構成はヒップホップ、R&B、ハウス、ダンス・クラシックやディスコ・クラシックで、クラシック系はガラージやロフト・クラシックものが多いです。

――仕入れは今も海外に行っているのですか?
いえ、海外に行くことはほとんどなくなって、国内での買い取りか、海外の知り合いのディーラーを通じて仕入れています。海外にレコード・ショップ自体が無くなってきているのもあるし、ネットが発達して店頭のレコードの値段も平均化していて、海外に行けば安く仕入れられるというわけでもなくなってきて。利幅のことを考えると、渡航費や滞在費など経費もペイできなくなるし。それで2000年代後半から海外買い付けのペースを落とし、国内買い取りへとシフトしていきました。

――現在のお客さんの層はどのようになっていますか?
今は外国人のお客さんがすごく多いですね。日によっては外国人ばかりということもあります。日本に近いということもあってかオーストラリアの人が一番多くて、次にヨーロッパの人、それからアメリカ人という割合ですか。昨年くらいからはアジア系の人が増えてきましたね。全世界的にレコード・ブームと言われていますが、それが広がっている感じがします。

――でも不思議なのは、外国人が和モノを探しにくるのとは違って、ネクストレコードはアメリカやUKのレコードを置いていて、それをアメリカ人やヨーロッパの人が買っていくわけですよね。別にわざわざ日本で買う必要はないと思うのですが。
ええ僕も最初そう思ったのですが、いろいろ話を聞いてみると、向こうの店ではこうしたベーシックな12インチを置いているところが少なくて、あってもコンディションが良くなかったりと、なかなか手に入りづらかったりするそうです。またアメリカにはヨーロッパ盤が入ってきていなかったりして、アメリカ人がヨーロッパ盤を探しにきたりする。逆にヨーロッパにはアメリカ盤が入ってきてなくて、アメリカ盤を欲しいみたいです。レコード好きな人の間ではインターネットなどで情報が回っているのかわかりませんが、日本だとアメリカ盤、ヨーロッパ盤の両方買えるというイメージがあるみたいですね。

――日本人のお客さんはどんな感じですか?
年齢的には30代から50代が多いです。20代のお客さんも増えてはきましたが、でもDJ目線というよりも、「レコード流行っているよね」という感じで来店される人が多くて、そうしたブームに乗ってきたお客さんの中には「レコードの買い方を知らないので教えてください」とか、「何を買えばいいのでしょうか」という人もいます。50代くらいの人は昔遊びでDJをやっていたけど、仕事が忙しくなったりとか、家庭ができてレコードを置くスペースがなくなってとかで、一度レコードから離れてしまった人が多いです。それが仕事が安定したりとか子育てが落ち着いたりとかで、またレコードの趣味を復活させて、昔持っていたけど手放してしまったレコードを買い直すというような人も多いです。

――最後にお薦めのレコードを紹介してください。


Hollies / Draggin’ My Heels (Epic) 1977

今本:ロフト・クラシックですね。ホリーズはポップ・ロック・グループですけど、デヴィッド・マンキューソがかけることによって、それまでとは違う分野から再評価されたレコードです。US盤はプロモ・オンリーで枚数も少なくて、マンキューソのような大御所DJもプレイしたりと、今では値段も上がってしまった1枚です。


Weather Report / River People (Columbia) 1978

今本:フュージョンのレコードですけど、ちょっとエレクトロ・ディスコっぽいというか、コズミックの一種でしょうね。セオ・パリッシュとかがプレイして人気が再燃しましたが、リリースされた当時と今で評価が全く違う、そんなレコードです。アルバムとヴァージョンは一緒ですけど、12インチなので音が全然いいです。12インチはUS盤のプロモ・オンリーですが、この手のUSの12インチには珍しく、アルバムと同じ絵柄のジャケット付きというのも、12インチ好きにはたまらないですね。


Kraftwerk / Trans-Europe Express (Capitol) 1977

今本: 皆さんよくご存じの曲ですが、この12インチはアルバムとはヴァージョンが違っていて、13分38秒の超ロング・ヴァージョンになっています。「Trans-Europe Express」が次の曲の「Metal On Metal」に繋がっているんですね。この仕様の12インチはUS盤プロモ・オンリーで、この前にデリック・メイが来店した際、アメリカでもなかなか見かけないから、今度来た時にまだあれば買うよって言ってました(笑)。

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