レコード店とディスクガイド 2軒目 Jet Set(京都・河原町)

WRITER
吉本秀純

京都を代表する輸入盤レコード店として、ダンス・ミュージック全般からインディ・ロックや邦楽モノにも精通した幅広い品揃えとセレクションの良さで幅広い音楽ファンから支持されてきたJet Set。最近には自社レーベルでアナログ盤が存在しない邦楽作品のライセンス・リリースも精力的に行い、レコード盤カルチャーの活性化にも大きく貢献。今年はオープンから20周年を迎え、オールマイティな品揃えで存在感を示し続ける京都発の名店の最近の動きについて邦楽担当の小堺さんに話を聞いた。

――Jet Setがオープンしたのは、いつでしたでしょう?
98年ですね。なので、今年で20周年です。

――20年間やってきたなかで、お店の品揃えなどは変わってきましたか?
それはやっぱり、音楽には流行りがあるので変わってきましたね。こちらもお客さんが欲しいモノを仕入れないといけないので。オープン当初の90年代後半から2000年代前半はヒップホップが強かったですけど、最近はメジャー系のヒップホップ作品は一部を除いてほとんどレコードが出なくなりましたし、今はヒップホップだけに頼らずいろんなジャンルを置いている形になっています。

以前は階下に中古盤、6階は新譜と分かれていたが今は、6階のみの営業に。ちなみに、5階は現在事務所に。

――最近はどのジャンルに勢いがあるとかありますか?
特にどのジャンルがというのはないですが、ハウス、テクノ、ロック、ヒップホップ、再発モノ、邦楽と各ジャンルに専門のバイヤーがいるので、各々が頑張っているという感じですね。でも、ここ数年くらいということでは、自社で制作をするようになったのは大きな流れかもしれないです。日本のモノばかりですけど。

――自社制作のアナログ盤リリースが増えたのは、何かキッカケがあったんですか?
最初は、付き合いのある仲のいいアーティストとレコード作りましょうよという話になって、それくらいしかやってなかったんですけど、途中から本腰を入れてやろうとなって。今は下北沢に制作専門の部署を置いてやっています。今は毎月7~8タイトル、多い月は10タイトルくらい出してます。

「20年前と今では売れるものが随分変わりました」と小堺さん。

――最近の京都店は、輸入盤のレコードだけでなく、小堺さんが担当されている日本のインディものCDの品揃えやセレクションも充実していて目を惹きますよね。
最初は知り合いのを置いているくらいだったんですけど、積極的に取り扱うようになってから増えましたね。日本語ラップもそうで、最初はDJのミックスCDばかりだったんですけど、オリジナル作品も取るようになって増えてきました。

7inchの新譜の品揃えもさることながら、音楽関連の書籍やオリジナルグッズのラインアップもJet Setの魅力のひとつ。オリジナル・ミニトートバッグは、7inch入れにも。使い勝手良し。

――そのあたりは時代のニーズにも応じてというか。
そうですね。来るお客さんを見ているとそういうのも欲しいというのがわかるし、いろんなジャンルを置いているから、お客さんもいろんな方が来られて(ジャンルの)分け隔てなく聴く方もいれば、日本語ラップと再発が好きという方もいて人それぞれなので。ならば、いっぱい置いていた方がいいし、いろんなジャンルを手広く置いてきたから、このお店も長く続けられてきたのかなと思います。何かのジャンルが少しダメになっても、他のジャンルが伸びるというか。

――それぞれのジャンルにしっかりとしたバイヤーがいるというのは、強みですね。
専門店が集まっているみたいな感じは、特徴かもしれないですね。

――今年はオープン20周年ということで、何かやられたりする予定はありますか?
記念のレコードを作ろうということで、今制作中です。10周年の時にもミュージシャンに曲をもらえないですかと声をかけてコンピのレコードを作っているんですけど(10周年盤にはサイプレス上野、HALFBY、曽我部恵一らの全8曲を収録)、今回も同じように進めていて年内には出ると思います。

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Jet Set

Jet Set
住所:京都市中京区下丸屋町410ユニティー河原町ビル6F
電話:075-253-3530
営業時間:13:00~21:00
定休日:無休
HP:https://www.jetsetrecords.net

取材・吉本秀純
撮影・米田真也

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