ココナッツ・ディスク代々木店 インタビュー

WRITER
小川充

――商品の仕入れはどのようにしていますか?
横尾:昔は海外の買付盤を出していたこともありましたが、現在は店頭買取と出張買取を含めて全て買取商品です。そのほかに新譜もいくつか扱っていますし、個人の自主制作盤などを聴いて、気に入ったものであれば店に置いています。あと、DJなどの委託盤も扱っていて、今はDJ KRUSHさんのコーナーがありますね。

――買取で持ち込まれるレコードの量も多いですか?
横尾:ええ、以前に出張買取で7インチが2、3万枚ということもありましたね(笑)。放送局落ちのプロモーション盤などで、そうした沢山の枚数を査定することが多いです。日常的にはDJやコレクターからの出品が中心で、普通に店頭では1枚から査定をさせてもらってます。

――商品のディスプレイやポップなど、販促面で工夫しているところはありますか?
横尾:お客さんから「コメント・カードが手書きですね」とよく言われるのですが、それが雰囲気があっていいねという評価だったり、昔ながらの手作りの独特の味わいに繋がっているのかなと思います。このコメント・カードはデザインにこだわりがあって、僕がイギリスに行ったときにレコード・ショップで見たものをヒントにして、オリジナルで作ったものなんです。僕の提案したデザインが採用されて、ココナッツ・ディスク全店で共通のコメント・カードが使われています。

――店内を見ると、Tシャツなど洋服から、ラジカセやターンテーブル、音楽制作用の機材類、いろいろなグッズやカセットテープ、VHSのビデオテープとかも置かれていて、古着屋とか古道具屋のような雰囲気もあり、そんなところがアメリカの地方の中古レコード屋っぽいなとも思うのですが…。こうしたグッズ類も全て売り物ですか?
横尾:基本的には売り物になる可能性があるものです(笑)。既に商品としてディスプレイされているものもありますが、値段がついていなくても、お客さんから聞かれたら売ることもあります。出張買取にいったとき、レコード以外の処分品も見せてもらうことが多くて、そうしたときに一緒に買い取ってきます。特に機材類は増やしてきましたね。ビデオは音楽もの以外に、スケーターものとか、自分が青春時代にやってきたことなどを反映させています。こうしたグッズ類を増やしていくことが、店の雰囲気作りにも役立ちましたね。アメリカのアンティークのセレクト・ショップとか、何か掘り出し物が出てくるんじゃないかというワクワク感があって、そうしたところに憧れる部分がありましたから、そうしたアイデアはお店作りにも生かしています。女の子が男の友達の家に遊びに行ったとき、そんな雰囲気のお店というのがイメージですね。ゴチャゴチャしていて、でもポップで、どこから掘り出し物が出てくるかわからない面白さのある店、というのがココナッツ・ディスク代々木店ではないでしょうか。

――広告やSNSなどの告知など、セールや入荷情報などのPRはどうしていますか?
横尾:インスタグラムやツイッターなどで知らせることが多いですが、僕が「東京レコード・マーケット」というイベントを開催していることもあり、DJもそうですが、そうしたココナッツ・ディスク以外での活動をSNSなどで知って、そこからお店にたどり着くという人も多いですね。海外のお客さんは特にそうした傾向が強いです。あと、最近のトピックとしては500円コーナーというのを新設して、割と掘り出しものなどがあったりするかもしれないので、是非のぞいてみてください!

――最後にお勧めのレコードを紹介して下さい。

Super Coper & Clarence Breakers / This Is The Way Do The Break Dance (1984)
横尾:1980年代に流行ったブレイクダンス用のトラックを収録した、いわゆるエレクトロ・ラップです。ピーター・ブラウンとパトリシア・ギルヤードのディスコ・レーベルのP&Pのディストリビュートで出ています。7インチでブートレッグも出ていますが、このオリジナルの12インチはかなりレアなものです。代々木店にはエレクトロ・ラップのコーナーがあるので、うちの店らしいレコードかなと。

Roberto Nusci & Giovanni Venosta / Loa Hi-Tech Corporation (1987)
横尾:イタリアのコンポーザーふたりによる作品で、民族音楽や辺境の地で録音したフィールド・レコーディングスを使って、エレクトロニクスを融合させたアンビエント〜エクスペリメンタル系のサウンドです。2018年に再発されましたが、そのオリジナルとなる1987年のUK盤です。

Videotape Music / On The Air (2017)
横尾:ヴィデオテープ・ミュージックという日本のアーティストによるもので、VHSからのサンプリングとフィールド・レコーディングスで作り上げたアンビエント〜ダンス・ミュージックです。横尾忠則と細野晴臣による『Cochin Moon(コチンの月)』(1978年)の2010年代版とでもいうような雰囲気でしょうか。最近のレコードですが、割とすぐ売り切れてしまったもので、既に中古盤は高値がつくようになりました。

COCONUTSDISK YOYOGI

COCONUTSDISK YOYOGI
住所:〒151-0053 渋谷区代々木1-36-6
電話:03-3320-0885
営業時間:12:00〜21:00
定休日:年中無休
HP:http://coconutsdisk.com/yoyogi/

By 小川充
Photos by 浦野大輔

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