世界一のレコードライブラリーセンターに独占取材! レコード文化の中心であるニューヨークThe ARChive of Contemporary Musicとは?(後編)

WRITER
Yayoi Kawahito

――他にも見せて貰えますか?


Laurie Anderson – O Superman(1981)

これは、1977年に私自身が設立したレーベルOne Ten Recordsからリリースしたローリー・アンダーソンの最初のシングルなんだ。ローリー・アンダーソン自身がどういう風にラベルをデザインするか考えて描いたんだよ。

――この壁に飾っているのは、ピクチャーディスクですか?



これらは、VOGUE 78 RPM PICTURE DISCでデトロイトの会社から1946〜47年の1年間だけにプレスされたノベルティー用のレコードだね。裏表がそれぞれ違う曲とイメージで、確か全72種類くらいある。あまり有名なアーティスト達では無いんだけど、一番知られているのはパッシー・モンタナじゃ無いかな。

――今だに探しているレコードはありますか?
探しているレコードは特に無いけど、東宝映画のゴジラ、モスラなどのサウンドトラックは欲しい(笑)。音も興味深いし、ジャケットもカッコいいしね。後、一番興味がある76〜85年のパンクは常に新しい物を探しているよ。

――面白いコレクションはありますか?


これは偽ビートルズのセクションだよ。当時ビートルズが数々のアーティスト達に影響を与えていて、こういうレコードを見ると、当時はみんながビートルズになりたかったのかが分かるよね。

――レコード以外に集めているものを見せて貰えますか?


音楽の歴史に関連するものは全て集めているね。写真、ビデオ、DVD、書籍、雑誌、プレスキット、楽譜、名簿、記念品など300万点以上の支援資料があるよ。こんなオモチャのレコードプレイヤーや、7インチ用のレコードボックスもある。以前マドンナのマネージャーから寄付された昔のステージ衣装とか、イギーポップの写真とかも飾っているよ。


――ヴァイナル、そしてコレクティングすることの魅力とは?
デジタルなサウンドについてはよく知らない。ただ私はアナログからレコーディングされた音については熟知しているつもりだし、それらは音が暖かいと言われているよね。特にMotownとか、マーヴィン・ゲイの「Let’s Get It On」でもそうだけど、ホーンやピアノの生の音をデジタルでは表現しきれないんだ。2つ目は「何かを集める」っていうコレクターの傾向は奥が深く面白い。それがたまたま音楽が好きでヴァイナルだっただけで、おもちゃやレゴだったり、雑誌だったり自分の好きなものを集めるからこそ個性的で、それぞれの魅力を引き出すんだ。やっぱり人と違ったオリジナリティーがある事は興味深くさせるよ。

――ARCが最終的に目指していることや、ゴールは何ですか?
当時のレコーディング産業は、音楽的財産を保存していく事を怠っていた。1950年以前の保存していない音源が沢山ある事を知って、見逃す事が出来なかった私達はARCを創立した。最終的な目標としては、学生や教育者を始め、歴史家、ミュージシャン、作家、ジャーナリスト、そして一般の方が過去の豊かな音楽的遺産にアクセスできるようにする事。それと、これらの音楽コレクションの記録を、次の世代にも維持していく事だよ。人は忘れていく生き物でしょ、だから過去の音楽に有り難みを忘れない様に、以前の素晴らしい音楽が現代の社会にも生きていけば良いなと思ってる。

世界中のレコードを、その手の中に
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