KOHKI(BRAHMAN / OAU)インタビュー ~PERSONAL BUYER

WRITER
五辺宏明

ドラマや映画の主題歌を収録した話題のニューアルバムを9月にリリースしたOAUのギタリスト、KOHKI氏。20年以上パンク/ハードコアシーンの第一線で活躍するBRAHMANのメンバーとしても知られるKOHKI氏ですが、プライベートではジャンルの垣根を超えた良質な音楽を嗜むアナログレコード愛好家。DJとしてクラブに出演することもあるKOHKI氏に話を伺いました。

——パーソナルバイヤーの印象から教えてください。
レコードに触れる機会としてはいいんじゃないですか。好きなアーティストのルーツも知れるし。

——KOHKIさんは幅広く音楽を聴きますよね?
高校の頃はレッチリやジミヘン、パンクとかを聴いてました。
昔やってたバンドのヴォーカルがDJをやっていて。その人からダンクラ(ダンスクラシックス)のミックステープをもらったんですよ。ミックステープって全部曲が繋がってるじゃないですか。それに感動して。自分でもやってみたいと思ってターンテーブルを買って、生活費も全然無いのに5万円を投入して買いました。どうやって生き延びたか覚えてないけど(笑)
ある日、先輩からレコードを大量にもらったんですよ。その中にミックステープに入っている曲が結構あって。そこからレコードに興味がわいて。

——でも、その時に初めてレコードに触れた訳ではありませんよね?
3歳くらいの時に親がポータブルプレイヤーを買ってくれて、童謡とか親が持ってたドーナツ盤を聴いてました。小3くらいに親戚のおじちゃんに買ってもらったのがマッチ(近藤真彦)。あとは『キャプテン翼』の主題歌とか。

——その後はロックに?
そう。近所の兄ちゃんにBOØWYを教えてもらって。ちょうど僕が中学に上がるくらいにBOØWYが解散して。その解散ライブのアルバムが出るというので予約して買ったのが『LAST GIGS』のLP。当時はCD、レコード、カセットテープの3択だったんですよ。本当はCDが良かったんですけど、CDプレイヤーが家に無くて。あと、CDはLPよりも500円高くて(笑) それでテープよりはやっぱりLPの方がいいかなぁと思って。これが自分の意思で最初に買ったロックのレコードですね。そこから日本のパンクを買ったり。

——そうやってロックのレコードを買いつつ、ダンクラなんかにも興味が出てきて。
そう。まぁそのミックステープは流行りモノのディスコで、最初は良かったんですけど、もうちょっと違うものを聴きたいと思って。ある日、マンハッタン2(マンハッタンレコード2号店)に行ったら『LARRY LEVAN'S PARADISE GARAGE』が大音量で流れていて。衝撃を受けたんですよ。ディスコっぽいけど音圧が凄くて。「これ何ですか?」って店員に訊いて速攻で買って。そこからガラージュ系とかも好きになって。フリーソウルやレアグルーヴなんかも買うようになったり。

——LARRY LEVANがきっかけだったんですね。最近よく聴いているのは?
ジャンルはあまり関係ないですね。ブルースも聴くし、ジャズにも興味が出てきたし。 THE DURUTTI COLUMNの『DEUX TRIANGLES』というEPはBRAHMANのアルバムを作る時に結構聴いてました。ポストパンクって言われてるんですけど、どちらかというとアンビエントになるのかな? ギターもテクニカルというよりも雰囲気物で。

——では、用意してきていただいたレコードを紹介してください。既に何枚かエピソードをお聞きしてますけど(笑)

■憂歌団『生聞59分』

昨年、友達からもらったレコードです。CDは持ってたんですけど。これは最高っすね。最近、内田勘太郎さんに良くしてもらっていて。

——勘太郎さんと一緒に演奏してますもんね。
ブラフ団っていう(笑) ウチのヴォーカルのTOSHI-LOW君と勘太郎さんと僕と3人で。
このアルバム、76年録音なんですけど、勘太郎さんに「この時、何歳だったんですか?」って訊いたら22、3歳ですって。凄くないすか! 今、こんな若者いますか?

——いませんね(笑) そういうことを本人から聞けるなんて凄いですね。LPで聴くとCDとは違いますか?
違いますね。

——レコードがCDや配信よりも優れていると感じる部分は?
うーん、特に家だとデータってデカい音で聴く機会が少ないですよね。やっぱりちゃんとプレイヤーがあってスピーカーがあったらある程度、デカい音で聴きたいじゃないですか。そういう時って、アナログって良くありません? 音が。

——良いですね。
アナログが間違いないって訳ではないんですよ。粗悪な録音のものもあるし。でも、レコーディングが良いものやプレスが良いレコードってやっぱり素晴らしいですよね。ダウンロードで買ったりすることもあるんですよ。移動中にiPhoneで聴いたりするんですけど、たまにアナログを聴くとやっぱり音がいいですよね。同じ音源を聴いても。気のせいなのかもしれないけれど。あと匂いも好きです。

——(笑)
新譜を買って開けた時のビニールの匂い。結構好きなんですよ(笑)

■V.A.『WORLD JAZZ FESTIVAL』

父親が持ってた日本で編集されたLPです。このLPが東京にあることは父親も知らないと思うんですけど(笑)

——もらった訳ではないんですね(笑)
父親に言ったかな? 言ったかどうか覚えてない。10年以上前に持ってきたので。僕は全然ジャズとか詳しくないんですけど、最近ちょっと興味を持って。ジャケもかわいいし。
このレコードと一緒に実家から持ってきたのが『MEET THE BEATLES!』っていう日本編集盤。高1か高2くらいかな。「ビートルズってめちゃめちゃ有名だけど、どんなもんなのかな?」と思って。でもCDは買えないし。「あ、そういえば家にレコードがあったな」と思って。2枚とも父親が大学生くらいに買ったものじゃないですかね。

——そのレコードが息子に受け継がれているっていうのが・・・まぁ勝手に受け継いだみたいですけどね(笑)
まぁ(笑) こういう勝手に受け継いだレコードがあと数枚あるかな。

■DONNY HATHAWAY『LIVE』

ベタですけど最高ですよね。凄く臨場感があって。演奏ももちろん素晴らしいし、歌も素晴らしい。そして、お客さんの歓声がデカいじゃないですか。どこにマイクを立ててるんだ! みたいな(笑)今ってオンマイクでクリアな録音をするんですけど、これ、多分違いますよね。それが逆に良くて。曲も好きだし。ギターも好きだし。めちゃめちゃ聴いててボロボロなんですけど。

——でも、その使い込んだ感じが良いですよ。
リイシュー盤ですけどね。

——いやぁ、私も若い頃にはそのビックリマーク(!)のシールが貼ってある再発盤シリーズにお世話になりましたよ。買った直後にシールを丁寧に剥がして。
剥がせるんですか! 知らなかった。早い段階で剥がしたかった・・・。

申込者へのプレゼント用メッセージカードを記入してもらいました。

——今回パーソナルバイヤーとして選んでいただいたレコードについてお聞かせください。
あまりマニアック過ぎず、初めて聴く人が入りやすそうな。そこから広がっていけばいいかなと。あと、自分が聴きたいやつ(笑)

——最後に何かお知らせがありましたら。
OAUのツアーをやってます。来年は追加でホールツアーをやるんですよ。是非遊びに来てください。

OAU New Album『OAU』
初回限定盤 : 3,800円 TFCC-86688
通常盤 : 3,000円 TFCC-86689
LP : 3,500円 TFJC-38083

OAU アルバムレコ発 追加ホールツアー
「Hall Tour 2020 -A Better Life-」

'20/2/3(月)大阪 サンケイホールブリーゼ
'20/2/5(水)福岡 イムズホール
'20/2/7(金)愛知 名古屋芸術創造センター
'20/2/10(月)仙台 トークネットホール仙台 小ホール
'20/2/12(水)渋谷 LINE CUBE SHIBUYA
'20/2/15(土)新潟 りゅーとぴあ・劇場

取材終了後、レコードを片付ける際に大切な『生聞き59分』の帯を破いてしまったKOHKIさん。皆さんも帯の取り扱いには気をつけましょう。

※本記事は2019年11月に、PERSONAL BUYERのサイトにて公開されたものです。

▼PERSONAL BUYERの詳細はこちらをご覧ください
【NEWS】新ゲストバイヤーに KOHKI(BRAHMAN / OAU)の参加が決定!!

KOHKI(BRAHMAN / OAU)

KOHKI(BRAHMAN / OAU)
本名、堀幸起。1975年和歌山県生まれのギタリスト。
1997年、BRAHMANに加入。最新作は2018年発表の『梵唄 -bonbai-』。
2005年にアコースティックバンド、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDを結成。2019年、バンド名義をOAUに改め、5年振りのニューアルバム『OAU』を発表した。
http://tc-tc.com/

インタビュー:五辺宏明
写真:BLACK BELT JONES DC

<取材協力>
RE:BIRTH STUDIO

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