mabanuaインタビュー/レコードとの思い出・最新作『Blurred』について語る

WRITER
小川充

話題のサード・アルバム『Blurred』をリリースしたmabanua氏に、レコードとの関わりや思い出など語ってもらいました!

ドラマー以外にビートメイカー、プロデューサー、シンガーとしての顔を持ち、ソロ活動からバンドのOVALL、国内外の様々なアーティストとのコラボなど多彩な活動を行うmabanua。ブラック・ミュージックのエッセンスに富むトラック、メロウネスに富む歌など彼の作品は幾つもの魅力に溢れており、先日発表したサード・アルバム『Blurred』も好評を博している。そんなmabanuaにレコードとの関わりや思い出など、そして自身でのアナログ・リリースから最新作について話を訊いた。

――mabanuaさんはミュージシャンであり、ドラマーとしてバンド活動やセッションなどをやる一方で、ビートメイカーやプロデューサーとしても活動されていますが、普段の生活で音楽を聴くときは、どういったメディアで聴いていますか?
今は2~3割くらいがアナログのレコードで、残り7~8割がストリーミング・サービスを利用していますね。CDは家ではほとんど聴かなくなってしまって、車の乗るときに流すだけになっています。うちの奥さんがDJということもあって、家にはレコードが一杯あるので、今もアナログ盤が身近にある生活ではありますね。僕自身は最近はあまりレコードは買っていないのですが、10代の終わりから20代の半ばにかけては狂ったように買ってた時期がありましたね(笑)。

――レコードの良いところって何だと思いますか?
エンジニア的な話になりますが、20~30ヘルツとかの低域の音がちゃんと入っているところですかね。作品によって音域のミックスは違ってきて、特に洋楽に比べて邦楽は低域が生かされていないミックスが多いのですが、たとえばアラバマ・シェイクスの『Sound & Color』をレコードで聴いたとき、オーセンティックなサウンドの割に凄いローの音が入っていて、驚いたことを覚えてます。可聴音域以下の低音で、体で感じるような音というか。これってデジタルやCDでは再生されない部分で、ヘッドフォンやイヤホンで聴くぶんには必要ないと、カットされてしまっているんです。そうした低音域をレコードは物理的に再生できるフォーマットなわけです。もちろん、ただレコードをかければいいわけではなく、ターンテーブル、カートリッジ、アンプ、スピーカーなど、それらをきちんと再生できる環境を整えてあげる必要はありますけどね。

――なるほど、では最初に買ったレコードのことは覚えていますか?
たしかジョン・レノンの『Walls and Bridges(心の壁、愛の橋)』(1974年)ですね。親がジョン・レノンの『Imagine』を持っていて、それで別のレコードも欲しくなって買いました。『Imagine』ほど有名なアルバムではないですけど、ジャケットが凝っていて、いろいろなジョン・レノンの顔が出てくる仕掛けになっているんです。僕の地元は埼玉県の北浦和で、そこにディスク・ユニオンともう一軒レコード屋があって、名前は忘れちゃって今は無いんですが、そのもう一軒の方で買いました。13才か14才くらいの時でしたね。ギターをやっていたので、そうしたところからビートルズやロックに入っていきました。親がビートルズが好きでよく聴いてたので、そこから音楽への入り口を開いていってくれたところはありますね。

――その頃で他によく聴いていたアーティストなどいますか?
レッド・ツェッペリンが大好きでしたね。ビートルズ、ツェッペリンと進んでいったのですが、ツェッペリンはディープ・パープルとか当時の他のハード・ロック・バンドと違って、ブルース色というかブラック・ミュージック色が入った音楽もやっているじゃないですか。そうした独特の味わいに惹かれましたね。そうしたところからだんだんと広げていって、ジャズ、ヒップホップ、R&Bとかの方向に流れていったんです。

――楽器を始めたのもこの頃になりますか?
子供の頃にクラシックのピアノはやっていたのですが、それはやめてしまって、しばらく経って中学2年頃にギターを始めましたね。ドラムをやり出したのは中学3年になってからだと思います。

――じゃあ、ツェッペリンのジョン・ボーナムとか憧れのドラマーだったのですか?
いえ、その頃はギター中心だったので、ジミー・ペイジに凄くハマりましたね。でも、僕は正統派のロックと言うより、ちょっと変わったロックの方が好きで、当時はミクスチャー・ロックとかが流行っていた時期でもあり、レッド・チリ・ホット・ペッパーズもそうですけど、ロックの王道から外れたようなタイプに惹かれましたね。ロックとラップが混ざったような音楽をやっている連中もいて、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとかよく聴いてて、そこからラップやヒップホップを聴くようになっていったんです。

 

後編:mabanua氏が影響を受けたアーティストとは。新しいアルバムの『Blurred』についてもコメントを頂戴します!

mabanua

mabanua
ドラマー以外にビートメイカー、プロデューサー、シンガーとして活躍。
バンドOVALLと並行して、2008年からmabanua名義でソロとしても活動をスタート。
ブラック・ミュージックのフィルターを通しながらもジャンルに捉われないアプローチで全ての楽器を自ら演奏し、国内外のアーティストとコラボして作り上げたアルバムが世界各国で話題に。
多数のCM楽曲、映画、ドラマ、アニメの劇伴を担当するなど多彩な活躍をみせる。
先日サード・アルバム『Blurred』をリリース。好評を博している。
http://mabanua.com/

by 小川充
Photos by Daisuke Urano

世界中のレコードを、その手の中に
  • Google Playでアプリをダウンロード
  • App Storeからアプリをダウンロード

関連記事


新着記事

すべての記事をdig!