Kiefer インタビュー/Stones Throwから『Happysad』をリリースしたばかりのキーファーに独占取材

WRITER
バルーチャ・ハシム

Stones Throwと契約になった経緯

――Stones Throwと契約することになった経緯は?
マインドデザインというStones Throw所属のアーティストと演奏していたからなんだ。マインドデザインが自宅でライブをやっていて、その時にイマン・オマリも出演し、その時、俺はバンドメンバーとして演奏してたんだ。マインドデザインのライブをLow End Theoryで観てすごく面白かったから、彼の家に行った時に話しかけたんだ。彼は俺のピアノの演奏を気に入ってくれて、「今度家に来てちょっとピアノを教えてよ」って頼まれた。そこから、彼の家に通って彼にジャズ・ピアノを少し教えるようになって、それで彼のレコーディングにも参加することになった。そこから、彼のライブ・バンドのメンバーとして演奏するようになったから、自然とStones Throwのスタッフと知り合いになったんだ。自分のアルバムを出したいと思った時に、すでにStones Throwは俺のことを知っていた。最初は傘下のLeaving Recordsからファーストをリリースして、その5ヶ月後にStones Throwと契約して『Happysad』をリリースすることになった。

――テラス・マーティンとも最近ライブをやったようですが、きっかけは?
インスタグラム経由で彼から連絡があって、彼の家に招待されたんだ。彼と何回かLAと日本でライブをやったんだけど、彼から学んだことは多かったよ。彼からインスピレーションを受けることが多い。自分のやることに確信を持っていて、大好きな曲しか発表しない。彼はジャズの教育を受けたし、スヌープドッグ、バトルキャット、ハービー・ハンコック、ケンドリック・ラマーなど、世界のトップレベルのあらゆるジャンルのアーティストと共演してる。俺も10年後には彼のようなキャリアが欲しいし、様々な分野で活躍したい。それに彼は努力を惜しまない人だよ。彼は毎日スタジオに入ってる。


――ケイトラナダともコラボレーションしたんですよね。
インターネット経由で彼とコラボレーションしたんだ。アイヴァン・アヴというノルウェー出身のラッパーのトラックを作るために、彼とアイデアを送りあったんだ。俺のアルバムの「Temper」という曲にケイトラナダが参加してるんだ。彼がドラム・プログラミングをして、その上で俺が演奏したんだ。

――アンダーソン・パークと最近演奏したんですか?
いや、ライブではなくて、俺が作ったビートを彼が使ってくれて、もしかして彼の作品で使用されるかもしれない。

Kieferのお気に入りレコードをご紹介

――それでは、お気に入りのレコードを紹介して頂けますか? どのようなレコードが好きなのかとても興味があります。


Egberto Gismonti『Alma』

ソロ・ピアノのアルバムで、少しシンセが入ってるんだ。彼のコンポジションとメロディが大好きで、アレンジも優れてる。彼のメロディ・センスが特にずば抜けて良いから、自分のメロディ・センスを呼び覚ましたいときに、このアルバムを聴くんだ。UCLAのジェームス・ニュートンは有名なジャズ・フルート奏者だけど、彼がエグベルト・ジスモンチの素晴らしさを教えてくれた。エグベルト・ジスモンチは本当に過小評価されてると思う。彼はオーケストラ、ピアノ・トリオ、合唱団、シンセサイザーなどあらゆる編成のために作曲することができて、ピアノ、ギター、ベース、ドラムを高いレベルで演奏できた。


Milton Nascimento『Travessia』

これもブラジルのアーティストだけど、1967年のアルバムで、プロダクションが特に素晴らしいんだ。ミルトン・ナシメントの歌声が美しくて、ソングライターとしても素晴らしい。オーケストラも演奏していて、とにかく美しいアルバムだよ。音楽の主な構成要素は、リズム、ハーモニー、メロディ、音色と言われてるけど、このアルバムはそれを全て高いレベルで持ち合わせている。ミルトン・ナシメントとエグベルト・ジスモンチは俺が一番好きなブラジルのミュージシャン。ミルトン・ナシメントは、ウェイン・ショーターの『Native Dancer』を通して知ったんだ。


WyntonKelly/Wes Montgomery『Smoking at the Half Note』

このアルバムにはお気に入りのブルースやバラードが入ってるんだ。「If You Could See Me Now」という曲がお気に入りなんだけど、この曲のイントロが特に素晴らしい。ウィントン・ケリーは、サラ・ヴォーンが同じ曲を歌った時のイントロを、ピアノでアレンジして演奏し直していて、それがすごくかっこいいんだ。ウィントン・ケリーは大好きなピアニストの一人だよ。すごく優雅な演奏で、スウィング感が強力で、実は彼はジャマイカ出身なんだよ。ジェフリー・キーザーという有名なピアニストから、大学生の時にレッスンを一度受けたことがあるんだけど、このアルバムを勧めてくれたんだ。 

――では最後にメッセージをお願いします。
『Happysad』はリスナーを勇気づけたり、希望を与える作品だと思うんだ。そもそも俺が音楽をやってる理由は、人に希望を与えたかったからなんだ。そして、自分自身の感情のバランスを保つために音楽をやってる。このアルバムを聴いて癒されたり、リラックスできたりしたら嬉しい。または通勤途中に聴いてくれてもいいし、とにかく楽しんでくれたら嬉しいよ。

 

ヒップホップを通過した最高にクールでドープなニュージャズ・サウンド! 
Stones Throw からポスト・ロバート・グラスパー筆頭株、キーファー待望のアルバムが登場!


Kiefer『Happysad』(Stones Throw Records)

昨年Leaving Records からリリースしたデビューアルバムが米 A2IM のベスト・ジャズ・アルバムにノミネートされ、ここ日本でもジャズ、ヒップホップ両シーンで話題に。またマインドデザインやテラスマーティンのバンドメンバーとしての活躍、アンダーソン・パックやケイトラナダの楽曲への参加など LA の次世代を担うプロデューサーとしてジャズ、ビートシーンの両方から熱い注目を集める。

待望の Stones Throw からのデビューアルバムが遂に登場。幼少から培われてきたジャズピアノの実力と、10 代初期から LA ビートシーンで育まれてきたヒップホップのビートメイキングの才能が見事にクロスして生まれた最高のジャズ・ビートミュージック。続々と繰り出される Madlib や J ディラ直系のドープビーツ上で極上のピアノ・メロディが華麗な花を添える奇跡のサウンド。多様なビートミュージックが台頭する中で間違いなくニュージャズ・シーンを牽引する重要作。

Apple Music: https://itunes.apple.com/jp/album/happysad/1370208009
Spotify: https://open.spotify.com/album/7t0S1JQpSHsZftfzVQWW2a?si=m9gNLxHcR46cH_y-A71zqg
CD: http://tower.jp/item/4738503/Happy-Sad
LP: http://diskunion.net/portal/ct/detail/1007673771

Kiefer

Kiefer
ジャズ・ピアニストであり、ヒップホップ・プロデューサーでもあり、ジョナ・レヴィーン率いるセクステットのジョナ・レヴィーン・コレクティヴではピアニストとしても参加する。
昨年Leaving Records からリリースしたデビューアルバムが米 A2IM のベスト・ジャズ・アルバムにノミネートされ、ここ日本でもジャズ、ヒップホップ両シーンで話題に。またマインドデザインやテラスマーティンのバンドメンバーとしての活躍、アンダーソン・パックやケイトラナダの楽曲への参加など LA の次世代を担うプロデューサーとしてジャズ、ビートシーンの両方から熱い注目を集める。
Stones Throwの傘下レーベルLeaving Recordsから2017年にファーストアルバムをリリース。
2018年06月25日には、Stones Throwから『Happysad』をリリースしたばかりで話題。

WRITER & PHOTOS バルーチャ・ハシム

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