J.Rocc&Knxwledgeインタビュー/レコードディガーとしてのツアー中の楽しみ方

WRITER
Kiwamu Omae

 ここからは、この日、実際に彼らが買ったレコードの中から5枚ずつセレクトしてもらい、それぞれのレコードについて語ってもらった。ちなみに今回、彼らはほとんどのレコードを視聴せずに買っているため(インタビュー時も未聴の状態)、どのような思考プロセスで購入に至ったかを彼らの言葉から紐解いてみてください。

【J.Roccが渋谷で買った5枚のレコードを紹介】


笠井紀美子『We Can Fall In Love』

J:このアルバムは知らなかったけども、彼女の『This Is My Love』というアルバムが良いってことを覚えてたから買ってみたんだ。76年っていう年も良いし、「This Masquerade」のカバー(注:オリジナルはレオン・ラッセルで、ジョージ・ベンソンのカバーが有名)が入っているのも気になったポイントだね。アルバムカバーのこっちに向かって走っているような写真も良いし、まるで彼女が俺に向かって『買って!』って言ってるようにも感じたんだ(笑)。


板橋文夫『渡良瀬』

J:これは最近出たリイシュー盤で、知らないレコードだったけど、ソロピアノで、すごく良いジャズアルバムだと思った。こういうレコードはLAではまず手に入らないから、日本で見つけたら買うようにしてるんだ。


オリジナル・サウンドトラック『イデオンII』

J:このアニメ自体は知らなかったけど、ジャケットのイラストがアフロに見えてね(笑)。まるで70年代みたいな感じだし、『ヴォルトロン』(注:80年代にアメリカで人気のあった日本製アニメ)みたいなロボットアニメみたいだから、買ってみようって思ったんだ。iPhoneで探してみたら、たまたまオンラインでも聴けて、すごくファンキーだったら、これは当たりだったね。


オリジナル・サウンドトラック『ペリカンロードII』

J:これもサントラ。クレジットを見たら、ギター、ベース、ドラムだけっていうシンプルな構成が良さそうって思ったんだ。それ以外は全くわからない(笑)。あとは84年っていう年代だね。例えば、ジャズとかでもこれまでは70年代が熱かったのが、今は80年代のレコードが盛り上がっている。だから、80年代の作品には注目してるんだ。


V.A.『Philadelphia International Classics: The Tom Moulton Remixes』

J:これはトム・モールトンが手がけたディスコやR&Bの名曲を集めた8枚組のボックスセット。ここに入っている曲の12インチは何枚か持ってるけど、ずっとこのボックスセットが欲しくて、前から探してたんだ。HMVへ行く前にDisc Jam(注:渋谷のDJショップ)に寄ったんだけど、このボックスセットが床に置いてあるのを見つけて、「これはヤバい!」って思って拾い上げたら、「あげるよ」って言われて。最初は断ったんだけども、実は前からこのボックスセットは探していて、結局、ギフトとしてタダでもらった(笑)。今回のツアー中に手に入れたレコードの中で一番興奮したものだね。そのくらい本当に探してたんだ。

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J.Rocc & Knxwledge

J.Rocc & Knxwledge

 

J.Rocc
1992年にターンテーブリスト集団Beat Junkiesを立ち上げ、西海岸きってのダイナミックでファンキーなパフォーマンスで世界中に熱狂的なファンを持つDJ。2000年にStones Throwのクルーに加入後、Jaylib(Madlib+J.Dilla)やBlackstar(Mos Def+Talib Kweli)のライブDJも担当。2016年からはDr.DreとApple Musicのラジオ番組のレジデントDJにも就任。音楽への貪欲な探究心+ターンテーブリストとしてのスキルで、正にワン・アンド・オンリーなDJスタイルを確立している。

Knxwledge
ニュージャージー出身、現在はLAを拠点に活動するプロデューサー/ビートメーカー。LAのビートシーンで注目を集め、2015年にStones Throwからデビューアルバム『Hud Dreems』をリリース。2016年にはAnderson .Paakとのコラボユニット: NxWorriesのアルバム『Yes Lawd!』をリリース。これまで、Kendrick Lamar、Joey Bada$$、Earl Sweatshirtなどの楽曲もプロデュースし、新世代のビート・シーンを牽引するカリスマとして注目されている。

Text & phots by Kiwamu Omae

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