NYのレコードシーンに欠かせない日本人、Monchanに独占インタビュー。90年代から現在に至るまでのニューヨーク物語を語ってもらった。

WRITER
Yayoi Kawahito

――昔はもっとドキドキする瞬間が多かったんですね?
そうだね。レコードを掘ってたら、あっこれ!ていうのがもっとあったり、でも今はどこも大体同じような値段設定でフリマとかも全部1ドルとかじゃないもんね。だからインターネットとかなかった時代に体験した、レコードを掘る上でのダイナミックを演出することには気にかけてるかな。ここは、むちゃくちゃ安い掘り出し物も見つかるだろうし、リイシューとかは安く値段をつけてる方だと思うよ。

――日本にいた時から、Houseを主に聴いてたんですか?
高校生の時はPunkを聴いてたんだけど、クラブに行き始めてはハウスだね。日本ではDJとか全然してなくて、趣味という感じだった。香川県にずっといたしね。

――日本のレコード情報とかチェックしますか?
そんなにチェックしてない。たまに日本限定で特別にリリースされたやつとかはチェックするけどね。

――どういう基準でレコードを購入しますか?
聴いた瞬間の感じで、好きかどうか(笑)。レコード屋で働いて、レコードもいっぱい聴いてきたし、持ってるから無駄なものは欲しくないし、これは本当に何回も聴くだろうなってやつだけを買う感じ。後は、DJでダンス系買うから、フロアでかけれるかどうかっていう基準かな。

――ニューヨークに来てから、DJになったんですか?

日本にいた時は、ただの趣味って感じだった。DJはずっとやりたかったんだけど、競争率も高いし、今のニューヨークでこそDJが沢山バーやレストランで回してるけど、昔は世界のトップDJしかいなかったからね。質が高くて、プロだし失敗なんか100%無いような人たち、Frankie Knucklesとか世界の大御所DJ 20人くらいがクラブシーンを沸かしてる感じだったからね。昔はバーにDJブースが設置されているとか、今みたいにカジュアルな感じはなかったから、大きな箱でDJを出来るプロのみのアクセスだった。当時は、音楽的に質のあるパーティーばっかりだったよ。クラブでしっかりとブッキングされて、DJを始めたのは最近かな。

――ウェブラジオのDaily session(http://dailysession.com)について詳しく聞かせてください。
ウェブミックスサイトとして始まり、昔は生ライブを録音してアップロードしていく感じだった。2008年とかに始まったんじゃないかな。過去は本当にデイリーだったけど、今は毎日はしてなくて(笑)。当初はHalcion、Fat Beats、Dance Tracksっていうレコード屋でやってて、僕は元々DJの一員として参加していた。ちなみにブルックリン・ダンボにある雑貨屋、おもちゃ屋でも当時働いてて、そこでDaily session用に録音したりゲストを招いたりしてたんだ。実はこのウェブを開発した本人は金持ちで趣味でやってたんだけど、最終的に辞めるっていうから僕が買い取ったんだ。A1のダンスセクションを過去に担当して有名になったRon Morelli、Eric Duncanなどが参加してきた。ジャンル的には色んな音楽をやっているんだけど、やっぱりダンスミュージックメインで知られているんじゃないかな。後にDaily SessionはDaily Session Recordレーベルとして創立し、2011年が最初のリリースだった。

――楽曲プロデュースに関わっている人は?

Kalim Shabazz – Pressure Cooked EP / Daily Session Records (Oct 2018)
僕を含め、Bradford James、 Trinidadian Deep、Danny Krivit、最近のリリースはKalim Shabazzっていう90年代に活躍してた人だね。今までで20タイトルリリースしてる。次は、21タイトル目を僕の名義でリリース予定だよ。後は新しいレーベルを始めたんだけど、今までもディスコエディットっていうのはよくあったけど、次はハウスエディットっていうのがくるんじゃないかなと思ってて(笑)。90年代のハウスレーベルKings Streetを参考にしてエディットしたやつを出そうかなと。ニューヨークのハウスレーベルをエディットしてリバイヴァル。このハウスエディットは、第一弾がKings Streetで、その後は3枚くらいリリースを予定してる。後は、知り合いのレーベルを何タイトルかやっていこうかなと計画中だよ。

――将来の展望について何かありますか?
他には、スペースかな。今住んでいるところの地下でパーティーをしてて、ストアフロントが持てるところなんだけど。いつかその場所をお店というか、皆んなが集まる空間として持ちたい。溜まり場的な。色々考えてはいるけど。最近は店舗なしでオンラインでレコードを売ってる人たちも多いから、ポップアップショップみたいな感じで貸すなど試行錯誤中。僕が来た当初にイーストヴィレッジには何屋さんか意味不明なお店、ヴィンテージの家具や小物があるところが沢山あってそういう感じにするのかとか。世界各国の人達が立ち寄って、皆んながコンピューターをカチカチするような感じじゃなくて、もっと人と人が繋がる、コミュニケーションする場所を作りたいと思っている。

DJ Monchan

DJ Monchan
ニューヨーク・イーストヴィレッジエリアにある、歴史的レコードストアA1 Recordのスタッフ。DJとしてもニューヨークのアンダーグランドシーンに欠かせない1人。Daily Session というウェブミックスラジオの発信から、2011年にはDaily Session Recordsを創立し、数々の作品のリリースを手掛けている。
https://www.discogs.com/label/687633-Dailysession-Records
http://dailysession.com

Interview by Yayoi Kawahito
Photo by AS ALWAYS

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