a flood of circle 佐々木亮介 インタビュー

WRITER
ジョー横溝

a flood of circleのボーカル&ギタリストの佐々木亮介さんに、アナログレコードへの想いをお聞きしました!

――今アナログはどのくらい持ってますか?
「引っ越しで結構処分したんですよ。だからあんまなくなっちゃって。500枚くらいですね」

――亮介さんはレコード世代じゃないわけでしょ?
「そうですね。レコードに最初に触れたのは、やっぱ親父のなんですよ。父親のレコードを勝手に聴きだすっていう。それがコレ、スティービー・ワンダーの『キー・オブ・ライフ』です」

――『キー・オブ・ライフ』とはなかなか粋なお父さんですね。
「親父は音楽好きっていうよりは、コレがめっちゃ売れてたから聴いてたと思うんですよ。というのも売れてそうなアルバムは一通りあるみたいな感じだったんで。別にそれをいつも家でかけてたってわけじゃなかったんですけど、多分捨てられなかったんでしょうね。というのも、俺が物心ついた時には実家にターンテーブルがなかったんで。それでも何枚かのレコードは捨てられなかっただけだと思います」

――家にターンテーブルがなくてレコードをどうやって聴いてたのですか?
「質屋みたいなところでボロボロのターンテーブルを自分で買ってきて聴くっていう(笑)」

――(笑)。初めて聴いたレコードの音はどうでした?
「俺100%格好から入ってるんですよ。家にターンテーブルがあったらカッコいいだろうぐらいの感じで買ってきたんで(笑)。だから音の良さみたいなことは最初はそんなに思い立ってなかったですね。自分が22歳くらいでレコーディングとかし始めて、大学出るくらいの時から音の良さみたいなことを改めて考えて買うようになったっていう感じですね。あっ、でも…」

――でも?
「その前にもう一個ステップがあって。学生時代にジャズバーでバイトしていた時があったんですよね。デビュー直前ですね。で、その時代にハマったのが、ドラマーのエルヴィン・ジョーンズの『ミッドナイト・ウォーク』っていうアルバムなんです」

――流石ジャズバーな1枚!
「ジャズバーだから客のおやじ達がみんなうんちくを垂れにくるんです。その中で、このアルバムに関して特に印象深いのが、ドラマーでジローさんっていう人がいて、その人、ただの呑兵衛かなと思ってたら、昔はプロだったみたいな人で。そのジローさんから“『ミッドナイト・ウォーク』って本当に真夜中を歩いてるみたいなイントロだから聴いてみな”って言われて聴いてみたら、そういうふうに聴こえてきちゃって。そういう洗脳(笑)がいっぱいあって徐々にハマっていって、それでレコードって音がいいってことに勘づき始めたんですよ。バーのおかげで俺、ジャズ好きになってCD屋で買ったり、その頃はちょうどiPodが流行り始めた頃で、iPodで聴いてたんですけど、レコードで聴くと全然違うってことに気づいて。しかも、その頃にブルースとかもその店で覚えちゃったんで、、」

――この『ミッドナイト・ウォーク』は後に自分で探して買ったものですか?
「その店が1万枚くらいある店だったんで、買わなくてもバイトしてればいつでも聴けたので、気に入ったものを徐々に集め始めてって感じですね。最初は俺にはディスクユニオンですら高すぎて(笑)。それこそ質屋とかリサイクルショップに行くと、死んだお父さんの遺品みたいなレコードが山ほどあったんですよ。そういうのをディグリに行ってましたね。で、この『ミッドナイト・ウォーク』も質屋をディグって見つけました。これ、前に持ってた人のメモがジャケットに書いてある。確か、100円か200円だったと思うんですけど」

――今も聴いてる1枚ですか?
「ずっと聴いてますね。っていうかコレ2枚持ってるんですよ。このメモが付いてるのが最初に買った方ですね。で、こういう風にボロボロになったりしたら2枚目を買ったりしてます」

――ジャズバーのバイト時代の次にはまったレコードは?
「ソウル・スターラーズの『ソウル・スターラーズ・フィーチャリング・サム・クック』ですかね。ジャズ好きになってブルース好きになると、ルーツを掘ってくじゃないですか。で、行き着く先がもうゴスペルしかなかったんですよね。これより先はあんまりレコードとして残ってない。これはサム・クックがいたソウル・スターラーズ っていうゴスペル・グループなんですが、これはめちゃくちゃ聴きましたね。最初はコレCDで買ったんですけど結局レコードで買い直しました。」

――何故またレコードで買い直そうと?
「その頃の音ってレコードがオリジナルなわけで。CDで聴いてても悪くないんですけど、レコーディング当時の雰囲気を味わうにはレコードの方がいいかなと思って」

――ちなみに、亮介さんは、今、どんな時にレコードを聴くの?
「普通に朝起きて、ポットでお湯沸かして、コーヒー淹れるみたいな感じですよ」

――朝起きてスマホを触るより先にレコードに針を落とすと?
「はい。起きて20〜30分で家を出るんですよ。だから起きてレコードに針落して片面聴き終わって家出るみたいな」

――音の砂時計みたいな?
「カッコいいこと言うなぁ(笑)。俺、ぶっちゃけキレイな盤を買って正座して聴きますってタイプじゃないんですよ。もっと普通に生活しなから音楽もレコードも楽しみたくて」

次ページ:佐々木亮介的ベスト・ジャケット・レコード

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