和モノ細道 ~珍リズム編~

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やまのぼる

1930年代からルンバやマンボ、カリプソなど、日本には色々なラテン音楽が入って来て歌謡曲と結び付き、さまざまな日本語カバーやオリジナル曲が作られましたが、それらにアレンジを加えたりして作られた国産リズムのレコードを3枚ご紹介します。

■ドドンパ全集(1961年)

国産リズムで最も流行したのがドドンパです。ジャケットに記載のドドンパの由来によると、フィリピンのバンドが来日した際に演奏していたオフビート・チャチャなるリズムをアイ・ジョージとアロー・ラテン・グループが発展させたニューリズムとのことですが、アイ・ジョージや坂本スミ子、渡辺マリなどによってヒットし、さまざまな歌手がドドンパの曲をリリースしました。この10inch盤は、アイ・ジョージ、坂本スミ子、アロー・ジャズ・オーケストラとラテン・グループを中心に、民謡やジャズなどさまざまなタイプの曲をドドンパ化している集大成的1枚。
中でも、珍曲という点では突出しているA1「ベートーベンでドドンパ」とA5「宇宙でドドンパ」は、必聴!

■トンマの誕生(1960年)

ヒットしたのはドドンパですが、その裏でヒットせずに消えていった珍リズムも多数あったようで、その1つがこのトンマ!名前からして間が抜けてますから、流行るはずもなかったでしょうが、しかしこれが名曲。作詩作曲は、服部レイモンドこと服部逸郎で、A面1番の歌詞にも歌われていますが、マンボやルンパに似ていながら「チョイナ」「コリャサ」という民謡の合いの手が入る変わり種。B面では八木節をトンマ化して「八木節トンマ」なんてことになっており、民謡風ラテンで民謡をやるという何だか訳のわからんことになっております。

■レッツゴージャンジャン(1971年)

最後は、GS(グループサウンズ)ブームが終焉し、「モーレツからビューティフルへ」と、白けてしまった世の中に反抗するかのような和製ガレージパンクの名曲「レッツゴージャンジャン」です。
街角で遊んでいる子供達が「ジャンジャンやろうよ!」とよく口にしているのを寺内タケシが耳にして産まれたリズムだそうですが、「ジャンジャーン!」て言ってるだけです。でも、激烈にカッコイイ!何かに急かされているようなシンプルで荒々しい演奏に「ジャンジャーン!」の掛け声。言ってることは「君を抱きしめたい」のみ。
B面「燃えてるジャンジャン」もA面に負けない暑苦しさで迫る名曲。
以前は、高額盤でしたが、ここ数年でGSのレコードは、限られた人気盤以外、値下がり傾向にあるため、今が買い時です。

以上、今回は国産珍リズム3枚を、ご紹介しました。まだまだ未知の珍リズムレコードがあるはずなので、これからも発掘に励みます。

やまのぼる

やまのぼる
四国・徳島在住の歌謡レコード好き。大阪で中古レコード店員をしていた20代半ば、それまで聴いていたダンスミュージックのルーツ追いの最中に、昭和歌謡と遭遇。珍奇な世界に魅了され、以降、笑えて踊れるレコードばかり買ってしまう病にかかったまま現在に至る。

世界中のレコードを、その手の中に
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