和モノ細道 ~珍ディスコ編~

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やまのぼる

世界的にディスコサウンドブームだった1970年代後半、日本でもディスコ○○といったタイトルを付けられ強引にディスコ化されたさまざまな曲が発売されていました。ディスコウルトラマン、ディスコ春一番、ディスコ寅さん、などなど。だいたいはシングル1枚の企画物ですが、今回は、変な日本産ディスコのLPを3枚ご紹介します。

■くちなしの花~よこはま・たそがれ ソウル演歌・ディスコ歌謡(1977年?)

ジャケットからして色々爆発してるこちらは、「人間廃業四○七号」「ユムラのオババ」「男と女の炭坑節」などで知られる安田明が、ありけいこ&マイラとともに70年代にヒットした歌謡曲を中心にディスコ&ソウル風味にカバーした作品。演奏は安田明とディスコ・ビート。
サンタナ「哀愁のヨーロッパ」のギターフレーズの引用で始まる怪しさ全開の「くちなしの花」に、ねっとりファンクに仕上げた「女のみち」「想い出ぼろぼろ」「夜霧よ今夜もありがとう」の3曲が続くside Aがオススメ。Side Bはディスコファンク化を遂げたB7「そして神戸」が飛び抜けて良い出来。
ただ最初に挙げた安田明とビート・フォークの諸作品に比べると、全体的に音が軽いというか、チープというか、何か物足りない印象だなと思ったら、発売元がB級イージーリスニングでおなじみのホメロスでした。

■ソウル・ディスコ・パーティー / ズンドコ・ハッスル(1977年)

続きましては、ファンキー・ギャングという謎のバンドが日本民謡とディスコの融合を試みた1枚。「ソウル・ドンパン」「ディスコ・コンピラ」「バッテン・チャカチャカ」「ヨサホイ・カンフー」など、タイトルからして期待させてくれますが、これが大当たり!演奏も高水準でボーカルも上手いし、見事に民謡のディスコ化に成功してます。随所に入れてくるディスコの名曲の引用フレーズも渋いです。不勉強で編曲を担当している麻生遊という人物を知らないのですが、このLPに収録されている「ミスター弁慶」「清水ハーバー」という2曲のオリジナル曲も、シングルカットされていてもおかしくないくらいの良曲です。これは中古レコード店で見つけたら、買いの1枚です。

■ソウル・スーダラ(1977年)

最後にご紹介するのは、ソウル・スーダラというタイトルからも分かる通り、「スーダラ節」「ウンジャラゲ」「電線マン音頭」などお笑い系の曲のディスコ化がメインの1枚。歌・演奏は、シェイキング・ジグソー・パズリー・バンドという、これまた謎のバンド。お笑い系以外にも、「軍艦マーチ」や「お嫁においで」のディスコインストをやっていたり、ディスコには必要なチークタイム用のスローな曲も収録されていたりします。ジャケットからすると、全曲お笑いの曲でやってくれていた方が良かった気もしますが、今回ご紹介した3枚の中では、一番安く見つけられる1枚かと思いますので、ぜひ聴いてみて下さい。

以上、今回は日本産の珍ディスコ3枚でした。次回も、面白いの探しときますので、お楽しみに!

やまのぼる

やまのぼる
四国・徳島在住の歌謡レコード好き。大阪で中古レコード店員をしていた20代半ば、それまで聴いていたダンスミュージックのルーツ追いの最中に、昭和歌謡と遭遇。珍奇な世界に魅了され、以降、笑えて踊れるレコードばかり買ってしまう病にかかったまま現在に至る。

世界中のレコードを、その手の中に
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