和モノ細道 ~男・男・男 編~

WRITER
やまのぼる

前回のテーマが「女」でしたので、今回のテーマは迷わず「男」です。
女が惚れる男、男が惚れる男、男女ともに惚れる男、色んなタイプがありますが、そんな男のレコ―ドを3枚ご紹介します。

■プレイボーイ

美し過ぎる松岡きっこの大きく開いた上着から見える胸の谷間が男の股間を直撃する「円楽のプレイボーイ講座12章」(1969年)は、クレイジーケンバンドの横山剣氏が愛聴盤として紹介したり、CD化もされているため、広く知られた作品ではあると思いますが、こんなにカッコイイ帯が付いていたなんて、知りませんでした。
開くと松岡きっこの縦長ポートレートになる見開きジャケットのため、帯がこの位置になってしまうのですが、偶然なのか計算なのか、松岡きっこの顔は隠さずにバストトップ部分が隠れることで、帯の向こう側が見たくなるという、雑誌の袋とじ的役割を果たしているのが、イイですね!
帯付がほとんど残っていない理由の一端を垣間見た気がしました。
内容は、各章の冒頭に五代目 三遊亭円楽の軽妙な語りが入り、それに前田憲男とプレイボーズによる洋楽カバー演奏が続くという構成。
プレイボーイズのメンバーも、沢田駿吾、村岡健、伏見哲郎、原田政長、日野元彦と超豪華。
イージーリスニングの部類に入るものの、ダンサブルな曲も複数収録されていて、目と耳、両方で楽しめる名作です。

■色男の極み

続きましては、宇宙サイズの器のデカさで男女問わず愛される勝新太郎のLP「勝新太郎 夜を歌う」(1970年)です。

なぜ夜を歌うのにソンブレロにポンチョでキメたジャケットなのか?そんなのは勝新太郎という男の前では、愚問です。全ての答えは「勝新だから。」です。何をやっても良いと思わせる生き様で、数々の伝説を残した男だからこその圧。そして、すこぶる歌が上手い。このLPからA2「サニー」A5「サマータイム」の2曲が2015年に7inch化され、即完売したのも記憶に新しいところ。
それ以外では、マイガール調のイントロで始まるA4「愛さずにはいられない」やグルーヴ歌謡感を強めたアレンジのB1「アン・チェイン・マイ・ハート」も必聴。泣きたいパパには、勝新太郎の甘い歌声の魅力が際立つバラードA5「ごめんね坊や」がオススメ。

勝新太郎のLPは数枚発売されていますので全部買いましょう。

■軍団

軍団と言えば「石原」か「たけし」が一般的かと思いますが、私がオススメしたいのは「ピラニア」です。
東映所属の脇役、斬られ役の俳優陣によって結成され、発起人は渡瀬恒彦。川谷拓三、小林稔侍、志賀勝、室田日出男などがメンバーで、映画監督の中島貞夫とメンバーと交流のあった三上寛のプロデュースにより、このLP「ピラニア軍団」(1977年)が作られました。
ジャケットを拡大した大型ポスターが付属しており、ライナーのメンバー写真も渋くて、堪らないんですが、レコードの内容はさらに濃いです。
クセが凄すぎるメンバーそれぞれの歌唱に加え、バックトラックがアーバンでファンキーでドープ!その理由は、演奏を担うミュージシャンにありました。編曲とキーボードが坂本龍一と佐藤準、その他のバンドメンバーが、林立夫、村上秀一、後藤次利、村松邦男、水谷公生、吉野藤丸、斉藤ノブ、浜口茂外也など、この年代最強の布陣。
その中でも志賀勝が歌うA2「役者稼業」と岩尾正隆が歌うB1「はぐれピラニア」の2曲がシビれるカッコ良さ!7inch化されたら10枚くらい欲しいです。
そして泣ける超名曲B6「関さん」!気持ちの込もった野口貴史の歌と台詞も相まって感動と涙が止まりません。

だいぶ、熱くなってしまいましたが、以上3枚の男レコード、もし機会がありましたら、ぜひぜひ聴いてみて下さい。

やまのぼる

やまのぼる
四国・徳島在住の歌謡レコード好き。大阪で中古レコード店員をしていた20代半ば、それまで聴いていたダンスミュージックのルーツ追いの最中に、昭和歌謡と遭遇。珍奇な世界に魅了され、以降、笑えて踊れるレコードばかり買ってしまう病にかかったまま現在に至る。

世界中のレコードを、その手の中に
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