和モノ細道 ~女・女・女 編~

WRITER
やまのぼる

これまで「ご当地レコード」「おさけ」というニッチな題材で2回書かせて頂きました和モノ細道ですが、今回は、だいぶターゲットを広げまして「女」を歌ったアルバムを3枚ご紹介します。

■星座

上村一夫のイラストジャケットというだけでも手に入れたくなるこちらのLPは、美川憲一が「さそり座の女」のヒットに続けと発売した星座の女アルバム「星占い」(1973年)です。
大半の曲は歌詞に星座の名前を入れ込んでありますが、星座の名前が歌詞に入っていない曲は、なぜか岩下志麻が登場し「私は牡羊座の女…」といった感じで強引に台詞をぶっ込んで来ます。
「さそり座の女」以外にも、ジャケットの雰囲気に一番マッチしているA4「かりそめのブルース」(かに座)、ボサノバ風味のA6「今日から私は」(おとめ座)、ラテンロック歌謡B3 「射手座の女」など、なかなかの良曲が入っています。

■土地

続きましては、A面に各地の女の歌を集めたザ・ピーナッツ「世界の女たち」(1972年)です。
ミドルグルーヴ歌謡の名曲A2「サンフランシスコの女」がオススメですが、哀愁を漂わせながらも高まるA3「ロンリー香港」やA7「東京の女」、メロウチューンA6「大阪の女」、60年代からの定番曲「ウナセラディ東京」など、内容は充実しています。
B面は、女とは関係の無い洋楽カバー集ながら、アグレッシヴなジャズロックアレンジのB5「ノルウェーの森」を収録しているので、こちらも一聴の価値あり。
1970年頃のザ・ピーナッツのLPは、フランシス・レイの日本語カバー集やバート・バカラックのカバー集を続けて出しており、内容も良い物ばかりなので、必聴です。

■十二人

最後は、佐良直美がさまざまな女を歌ったコンセプトアルバム「十二人の女」(1969年)です。
レコードジャケットサイズの和田誠のイラストは、これだけでも作品として価値がありますね。
詩は岩谷時子、曲は いずみ・たくが全曲担当しています。「祇園の女」「機を織る女」「母なる女」など、興味を惹くタイトルが並びますが、オススメは、ラウンジー歌謡のA1「丸の内の女」、ジャズるグルーヴ歌謡A6「芝居をする女」、ボッサなB5「虹の女(妖精)」の3曲。

以上、今回はLPを3枚ご紹介しました。近年、音圧の高さや、持ち運びの容易さなどから、7inchレコードがDJを中心に重宝されていますが、LPは、ジャケットの大きさや帯の面白さ、アルバム通して聴く流れの楽しさなど、7inchとは別の楽しみ方ができる物なので、ぜひ手に取って眺めるだけでも構いませんので、レコード店に足を運んでもらえたらと思います。

やまのぼる

やまのぼる
四国・徳島在住の歌謡レコード好き。大阪で中古レコード店員をしていた20代半ば、それまで聴いていたダンスミュージックのルーツ追いの最中に、昭和歌謡と遭遇。珍奇な世界に魅了され、以降、笑えて踊れるレコードばかり買ってしまう病にかかったまま現在に至る。

世界中のレコードを、その手の中に
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