和モノ細道 ~ご当地レコードの名盤(迷盤)編~

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やまのぼる

和モノというジャンルが、ここ数年で、音楽好きの間でも広く認知されるのに伴い、急激な中古レコードの価格上昇が起きている2017年末、いかがお過ごしでしょうか?

はじめまして、四国の右下、徳島県在住の、やまのぼると申します。
私が、ジャケットや歌詞が笑える、タイトルがグッと来る、何か変な音が鳴ってる、といったような基準で、ちまちまと集めた和モノレコードをご紹介させて頂きます。

今回は、和モノレコードの1ジャンルとして密かに熱い、ご当地レコードを3枚、しかも四国産をご紹介致します。

■阿波の狸のはなしです

まずは、わが街、徳島から。

徳島のお祭りと言えば、もちろん夏の阿波踊りが全国的に有名ですが、秋祭りとして1978年から続いているのが「ふるさとカーニバル 阿波の狸まつり」です。

たぬきの着ぐるみが子供たちに尻尾を引っ張られたりする横で、歌やお笑いのステージ(2017年はスギちゃんだぜぇ)が行われ、地元食材の屋台が並ぶ、実に生温かいお祭りなんですが、そのテーマ曲がこの「阿波の狸」で、なんと歌うのは「青春時代」のヒットで知られる森田公一とトップギャラン。

狸が人を化かしに来るエピソードを軽快な歌謡ロックに乗せて歌っていて、合間に入る阿波弁の台詞に続く、「ほな!」の掛け声が化かされた感をよく表していて秀逸。
BPMをほぼ変えることなく、阿波踊りと繋げてかけることも可能で、徳島のDJイベントでは、ジャンルに関係無く、必ずお客さんが反応します。B面「藍の里」も名曲。

■濃厚土佐弁ロック

続きましては、高知から。

RKC(高知放送)製作の「せられん」は、「せられん せられん いうたろう!」(するな するな 言っただろう)と連呼するサビが耳にこびりつく、高知ではよく知られた自主盤で、作詞・作曲・唄は大野研二。

息子の飲酒運転を戒める両親の濃厚な土佐弁の台詞が合間に入る、DRUNK DRIVING防止を歌ったDRIVING ROCK。よくDJをさせて下さる高知のクラブCafe'de Blueでかけると、中年男性を中心に凄く盛り上がります。

■高松モンド盤

最後はジャケットのアートワークも素晴らしい香川の奇盤。

物理学とパブロフの条件反射による心理学に裏づけされているという音波占いを提唱するポール大観なる人物が自主製作したシングル盤です。

A面は、その音波占いを歌にした「アイウエオ占い」。名前の頭文字の母音(aiueo)で性格が占えますよ~という内容を、新家絹子という大屋政子似の不安定な声の人が歌っています。
B面は、ポール大観本人が、味のある歌唱で占い師の本音をポロリする「占いソング」。

最近、DJでもよくかけているんですが、両面とも自主盤特有の荒い録音に、内容のいかがわしさが加わることで、フロアの空気を香ばしくする私的ダブルサイダー。

やまのぼる

やまのぼる
四国・徳島在住の歌謡レコード好き。大阪で中古レコード店員をしていた20代半ば、それまで聴いていたダンスミュージックのルーツ追いの最中に、昭和歌謡と遭遇。珍奇な世界に魅了され、以降、笑えて踊れるレコードばかり買ってしまう病にかかったまま現在に至る。

世界中のレコードを、その手の中に
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