下北沢レコードさんぽマップ

WRITER
山本将志

これは一般女性のレコードに対する生の声かも…(汗)

夫「ありがとね、付き合ってくれて。行ってみたいレコード屋さんと、ほしい本があって」

奥様「いいよ〜。でも般゜若のカレー食べに行きたい。あとインスタで見つけたメキシコ雑貨のお店も行ってみたい。」

夫「どの辺り?(個人的にはキッチン南海に行きたいけど、それは言えない…)」

奥様「両方とも一番街商店街から、ちょっと入ったとこにあるっぽい」

夫「(JET SETの近くか…)」

下北沢は音楽をはじめとしたカルチャーの街でもあるが、カレーの街としても有名だ。下北沢カレーフェスティバルなるものも開催されており、昨年はなんと145店ものお店が参加したという。たしかにカレー専門店は、街のいたるところにあり、14時にも関わらず列を作っているお店もあった。

夫「そうそう、この洋服屋さん昔は銭湯だったんだよ。で、脇をはいると、昔、ひよこレコードってあったんだよ。かわいい名前じゃない?」

奥様「ふ〜ん。下北の雰囲気変わったね。大人っぽくなったかも。あと外国人が少ないね。」

奥様は同い年。私は田舎の出身だけど、奥様は東京生まれ世田谷育ち。世田谷区内の下北沢は、ほぼ地元。ファッション関係の仕事をしていたこともあり、よく遊んでいたそうだ。

夫「RECORD STATION? 初めて見た。ここ寄ってみていい?」

1軒目 RECORD STATION

写真提供:RECORD STATION

横浜から移転し、2017年8月にオープンしたばかりのレコードショップ。セレクトはソウル、レアグルーヴが中心。和物も豊富。密かなブームになっているカセットテープやアパレルも販売している。

奥様「きれいなお店だね!」

夫「この大貫妙子のレコードほしいな〜。俺の好きな『東京日和』って映画のサントラで歌ってる人だよ。」

奥様「でも聴く機械ないでしょ?」

夫「はい……。でもソファーの後ろに置けるスペースが…」

奥様「だめで〜す」

2軒目 JET SET RECORDS

写真提供:JET SET RECORDS

今や都内でも有数のオールジャンルのアナログ新譜を扱うレコードショップ。 アナログレコード、CDをメインに音楽関連の雑貨、書籍、JET SETで製作した小物雑貨を販売。本店は京都。

奥様「あれ、かわいい〜」

夫「何?」

写真:山本将志

奥様が指差したのは、2016年のRecord Store Dayに合わせてディズニーとコラボして作られたポータブルレコードプレイヤー。ブリーフケース型の筐体にミッキーがたくさんのレコードに囲まれて音楽を聴いているイラストが描かれている。

たしかにかわいい。しかし、値段は18,600円……「買ってあげようか?」という言葉が出てこない。私の懐事情を考えるとブレーキがかかる。

余談だが、私が初めてレコードプレイヤーを買ったのが中学2年生の時。キティーちゃんが描かれた薄ピンク色のポータブルプレイヤーだった。それも16000円くらいしていので、けっこうな高級品。キティーちゃん好きというわけでもないのも、今思うと不思議だ。さらには、それでスクラッチしていたから恐ろしい…。

3軒目 ディスクユニオン下北沢店

写真提供:ディスクユニオン下北沢店

下北沢で中古レコードを扱うなかではもっとも大きい店舗。オールジャンルが揃い、書籍やアパレルなど関連グッズも多数販売。

奥様「私ここ行ったことあるよ。」

夫「意外! なんで??」

奥様「忘れた(笑)。でもさ、ここに来ている人はみんなDJなの?」

夫「違うよ(笑)。音楽を聴くためにレコードを買ってる人もいるよ。」

奥様「ジャケットの写真を撮って、後からデータを買うじゃだめなの?」

夫「(怖いこと言うな……)データで出てない曲もたくさんあるんだよ!あと、やっぱり形あるものでほしいよね。ジャケットが大きいからレコードがたくさんあると良くない?」

奥様「映画のサントラとかないの? ツイン・ピークスのだったらほしいかも。」

仮にツイン・ピークスのレコードを手にしてもおそらくインテリアの一部となりそうだけど、まったく興味を示さなかった奥様にしてはかなりの前進。しかし、「私、古着屋さん見て待ってようかな〜。」という言葉でタイムリミットを察知。わがままを言って「あと1軒だけ行ってみたいお店があるから付き合って」とお願いした。

4軒目 Best Sound Record

写真提供:BEST SOUND RECORD

創業22年の老舗。輸入廃盤レコード専門店。レア盤多数取り扱い。

お店が入っている建物までくると、奥様が少し驚いたように

奥様「レコード屋さんって、ほんと、どこにあるか分からないね。わざと分かりにくくしているの?」

夫「そうかな? マンションの一室なんてよくあることだし。あんまりそういう事、気にしてなかったかも。でも、自分だけが知ってる感だったり、マニアック感だったりって男は好きかもね。あれ、閉まってる…。あ、ごめんこのお店は営業時間が12時から14時30分までだった。初めてだったから分からなかった。」

奥様「この近くに、『おなかすいた』って野菜が安いスーパーあるから寄りたい!」

というわけで、この日はこれで終了。その後に寄ったスーパーは、たしかに安かった。普通のスーパーの30〜40%オフくらいだろうか。今、野菜が高いから、奥様は安くて新鮮な野菜を見て今日一で生き生きしている。それを見て、どんどんレコードで音楽を楽しむことが贅沢に思えてくる。しかし、レコードのある生活を送りたいので、次はどの街を散歩しながらレコードの面白さをアピールしようか考え中だ。

追伸
後日、奥様の実家の部屋からレコードが発見された。写メを送ってもらったけど、おそらくジャケ買いしたと思われる。小さな★マークがたくさん並び、その中央にCHICAGOと描いてあったり、エレクトロが流行ったころと思われる少し未来風の謎の男性二人組のイラストが描かれていた。ちなみに未開封(笑)。でも、希望が持ててきた。

次ページ:下北沢レコードショップマップ

取材・文:山本将志
イラスト:Yuki Fujita

世界中のレコードを、その手の中に
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