サイン蒐集家ゴベの『サイン入りレコード A to Z』第70回 TERUMASA HINO

WRITER
五辺宏明

レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回は日本を代表するトランペット奏者です。

第70回 TERUMASA HINO


日野皓正クインテット「Hi-Nology」7"

日野皓正
2016月12月8日 @六本木アルフィー

正にレジェンド! 世界のヒノテルですよ! 1971年生まれの私はもちろん空前のヒノテル・ブームを体験しておりません。新進気鋭のジャズミュージシャンがシングル(1969年発売の「スネイク・ヒップ」)で10万枚のヒットを飛ばし、テレビで活躍していたなんて凄い時代ですね。羨ましい限りです。

これまでに何度も日野さんのライブを観に行ってますが、サインをお願いする機会には恵まれませんでした。大スターなので当然といえば当然です。しかし、数年前にある方のお陰で日野さんとお話しすることができました。
日野さんが参加している『JAZZ FESTIVAL with '71 POLL WINNERS』というレコードを取り上げた回や、岸田恵士さんの回にも記載しておりますが、国内外の要人や多くの著名人が訪れる六本木の老舗焼鳥店、南蛮亭総本店のM社長と出会ったのは2014年。場所はなんと近所の焼鳥屋です。私が入り浸っている庶民的なその焼鳥屋に、仕事を終えたM社長が従業員の方と一緒に飲みに来るんですよね。
M社長は若い頃から多くのジャズメンと交流がある方で、私がジャズを聴いていることを知ると、仲の良いミュージシャンのライブを観に行く際に声を掛けてくれるようになりました。

そして、遂にM社長と日野さんのライブを観に行くことに。日野さんもM社長と旧知の間柄で、南蛮亭にもよくお見えになるそうです。M社長が「サインを頼んでやるからレコードを忘れずに持ってこいよ」と仰ってくれたので、数ある名盤の中から迷いに迷って厳選した3枚のレコードをバッグに詰め込み、六本木へ。南蛮亭で絶品の串焼を堪能させていただいてから、アルフィーに移動。1999年に亡くなった日野さんの実弟、日野元彦さんの奥様が経営するお店です。元彦さんが日本を代表するジャズドラマーだったことは説明不要でしょう。
国内ジャズミュージシャンのライブはピットインで観ることが多かったので、アルフィーに入るのはこの日が初めて。ビルの外観からそれほど広い店ではないことが予測できました。「間近で日野さんの演奏を聴けるに違いない」と興奮しながらエレベーターに乗り込み、5階で降りると、目の前になんと日野さんの姿が! いきなりすぎるよ! M社長に気づいた日野さんは「どうしたんだよ、珍しいじゃない」と驚いたご様子。どうやらM社長はライブを観に行くことを内緒にしていたようです。M社長が日野さんにサインをお願いしてくれたので、どのレコードにしようか迷っていると「全部書くから」と日野さん。うひょー感激! お言葉に甘えて3枚のレコードを差し出しました。最初に掲載した「Hi-Nology」の7インチと『JAZZ FESTIVAL with '71 POLL WINNERS』、そしてこちらです。


日野皓正『PEACE & LOVE』LP

日野皓正
2016月12月8日 @六本木アルフィー

お互いの近況報告を交わす日野さんとM社長の隣で早くも浮かれ気分の私は、入場するなりビールを一気に飲み干したのでありました。
そして定刻通りにスタート。
(別のライブと重なってしまったレギュラードラマーの石若駿氏の代わりに三科律子氏が出演)

‪日野皓正 (tp)
‪石井彰 (p)
‪加藤一平 (g)
‪杉本智和 (b)
‪三科律子 (ds)

至近距離で観た日野皓正クインテットはそれはもう凄まじくて、1曲目に披露された"Free Mandela"の強烈なサウンドに圧倒されました。そして、自分の父親よりも年上の日野さんが今なお新しい音楽を追求していることに感動して泣きそうに。
この日のハイライトは"Never Forget 311"。東日本大震災以降、このバンドの最重要曲と言っても過言ではないでしょう。


日野皓正クインテット『HI-NOLOGY』LP

日野皓正
2017年5月13日 @六本木アルフィー

その後もM社長と一緒にピットインやアルフィーで日野さんの演奏を聴きました。‬‬‬‬‬
日野さんにサインをお願いすると必ず名前を訊かれるので苗字を伝えると、即座に「下の名前だよ」と言われてしまいます。五辺という珍しい苗字の為、下の名前で呼ばれることが皆無に等しい私としては、できることなら馴染みのある苗字で宛名を書いていただきたいのですが、米国生活が長い日野さんは親しみを込めて下の名前を書いてくれるようです。
しかし、一度だけ宛名を苗字で書いてもらうことに成功。「G・O・B・Eと書いてゴベという名前でして・・・」と(後半を意識的に小声で)伝えたことが功を奏しました。めでたしめでたし。



MAL WALDRON - TERUMASA HINO 『REMINICENT SUITE』LP

日野皓正
2018年12月14日 @六本木アルフィー

五辺宏明(ゴベ ヒロアキ)

五辺宏明(ゴベ ヒロアキ)
レコード&昭和プロレス愛好家。 ライブハウスやクラブに足を運び、レコードにサインを入れてもらうことに喜びを感じる生き物。 そんなサイン入りレコードにまつわるアレコレをA to Z順に綴る。 ちなみに、生まれて初めてサインをお願いした有名人は故ジャイアント馬場氏。 (でも本当は80年代の新日&UWF派。好きなレスラーはブロディ、藤波、小林邦昭、後藤達俊、阿修羅原!)

世界中のレコードを、その手の中に
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