サイン蒐集家ゴベの『サイン入りレコード A to Z』第7回

WRITER
五辺宏明

レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回はGから始まるアーティストを予定しておりましたが、急遽変更させていただきます。

第7回 ECD

1994年4月16日

王子の3Dクラブバースで開催されていた「SCRAMBLE CROSSING」というミクスチャーやハードコア等のロックとヒップホップがクロスオーバーしたパーティーへ。 私の目当てはSUPER JUNKY MONKEYとCOCOBATでしたが、友人が「今日、うちの職場のバイトの石田って奴がラップするんだよ」と言うのです。このとき初めてECDというラッパーの存在を知りました。
それまで、日本人のラップにほとんど興味がなかった為、軽い気持ちで観ていたのですが、ECDのパフォーマンスは想像以上のものでした。

友人から紹介され、出番を終えたECDこと石田義則さんと短い会話をしました。マイクを握り客を煽っていたECDとはまるで別人かと思うくらい静かな口調が印象的でした。

 

1999年

新宿時代のリキッドルームが発行していたフリーペーパーに「対バン同盟」という石田さんの連載コラムがあり、1999年2月5日に亡くなった SUPER JUNKY MONKEYの睦ちゃんの追悼文を書いてくれたことがあります。そこには「クラブなんか大嫌いだと言っていた同僚が、彼女達のライブではダイブしていた」という内容が綴られていて。あの日の光景が蘇り、泣きました。

 

2005年

2000年代から柔術という格闘技を始め、ライブハウスやクラブから遠ざかっていた私が、再びECDに強い興味をもったのは、職場の同僚が貸してくれた『失点イン・ザ・パーク』という著書でした。あまりにも赤裸々でリアルな自伝的小説に感銘を受け、読み終えた翌日に同書を購入。何度読み返したかわかりません。
当然ながら、ライブに足を運ぶようになりました。


ECDイルリメ / ECD「ブレイクダンスは頭で回る / 実在の人」7"

2009年2月11日 @渋谷ホーム

石田さんに初めてサインを入れていただいたレコード。

 

2009年9月11日

「DALEK / ZU / DJ BAKU Japan Tour 2009」にゲスト出演したECD+イリシット・ツボイを観にアースダムへ。

出番を終えた石田さんが一人ポツンと立っていたので、サインをお願いすることに。友人である睦ちゃんの追悼文を「対バン同盟」に書いてくれたことに対するお礼を言うことができました。

ECD「Summer Madness」12"

2009年9月11日 @新大久保アースダム

 

2009年10月16日

著書『ホームシック 生活(2~3人分)』発売記念トーク&サイン会。

急遽、奥様の一子さんも参加。隣にはベビーカーに乗ったお子様もいました。
大声で泣く娘を交互に抱っこする石田夫婦が微笑ましかったです。

ECD「FINAL JUNKYのテーマ」7"

2009年10月16日 @タワーレコード渋谷店

 

石田さんの訃報を知ったのは、最新著書である『他人の始まり 因果の終わり』を読み終えた2日後の朝でした。

友人の追悼文を書いてくれた石田さんにずっと感謝の思いがあったので、我儘を言って変更させていただきました。
謹んで哀悼の意を表します。安らかに。

五辺宏明(ゴベ ヒロアキ)

五辺宏明(ゴベ ヒロアキ)
レコード&昭和プロレス愛好家。 ライブハウスやクラブに足を運び、レコードにサインを入れてもらうことに喜びを感じる生き物。 そんなサイン入りレコードにまつわるアレコレをA to Z順に綴る。 ちなみに、生まれて初めてサインをお願いした有名人は故ジャイアント馬場氏。 (でも本当は80年代の新日&UWF派。好きなレスラーはブロディ、藤波、小林邦昭、後藤達俊、阿修羅原!)

世界中のレコードを、その手の中に
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